2024年1月16日から23日の8日間にわたり、フィジー、キリバス、ナウル、ツバル、バヌアツ、サモア、ミクロネシア、ソロモン、パプアニューギニア、パラオ、トンガ、ニュージーランドの12か国から大学生・大学院生28名が来日しました。
「平和構築」をテーマに広島県、東京都内で様々な場所に視察・訪問に行き、平和、日本に対する理解を深めました。
都内でオリエンテーションを終えた後、第五福竜丸資料館を訪問。マーシャル諸島のビキニ環礁で行われた水爆実験によって被爆した日本漁船、第五福竜丸の実物やそれに関する展示を見た参加者は、日本と大洋州のつながりをより一層深く感じていた様子でした。
その後、昨年末にオープンしたばかりの麻布台ヒルズJP森タワー展望台から、東京タワーを横目に都内を一望しました。
翌日、憧れの新幹線で広島市に移動。広島市では、広島県庁表敬訪問、平和祈念資料館視察、被爆体験伝承講話聴講、ピースボランティアによる平和記念公園案内、そして広島城、縮景園を訪問。
広島県庁表敬訪問では、参加者から練習を重ねた日本語の歌や自国の踊りなどのパフォーマンスが披露されました。その後、昨年度広島で行われたG7サミットや広島の復興・平和の歴史の講義を通して、国際的な日本の立場と平和を発信しつづける重要性を学びました。
平和祈念資料館や被爆体験伝承講話、ピースボランティアによる平和記念公園内案内では、原爆が残した傷跡を展示や臨場感のあるお話を通して学びを深めました。被爆伝承講話の講師からは「今日聞いた話を自分の国に帰った後、いろんな人に伝えてほしい、それが私の願いです」という言葉を受け、涙を流しながら、参加者は平和の種をまく使命感をひしひしと感じた様子でした。
▲迫力のある第五福竜丸と記念撮影
▲表敬訪問で歌のパフォーマンスを披露
▲ピースボランティアの案内を一生懸命聞く
広島市内を巡った後は、安芸太田町を訪問し、農家民泊、そして町の伝統である神楽の道具作り・衣装試着を体験。賑やかな都内や広島市内とはまた異なる日本の地域の良さを体感しました。
民泊ではホストファミリーと料理や作物収穫体験を通して交流し、また、初めて見る雪や温泉に大はしゃぎしている参加者の姿もありました。1泊という短い時間にも限らず、ホストファミリーとは日本のお父さん・お母さんのような関係を築くことができました。
神楽道具作り・衣装試着体験では、プラスチックなどを一切使用しない日本の高度な伝統技術で作成された神楽道具や手縫いで金糸を用いて作成された衣装を試着し、日本の技術に肌で触れることができました。
▲ホストファミリーの出荷準備をお手伝い
▲民泊で特大太巻づくりを体験
▲神楽団員から道具作りを伝授!
安芸太田町から広島市内に移動し、宮島を訪問。初めて見る鹿や、海の上に浮いているように見える大鳥居に感動し、改めて日本の伝統文化に感動している様子でした。
その後、都内に移動し、日本科学未来館、竹下通り、浅草寺、深川江戸資料館を訪問。日本の歴史的建造物から最先端技術に至るまで、参加者は日本の変遷を堪能することができました。
最後には報告会が行われ、日本で見たこと、感じたこと、学んだこと、またそれを自国に帰ってからどのように情報発信をしていくのか、それぞれのアクションプランが発表されました。
行く先々で積極的に日本人と交流しようとする姿勢、移動時間も有効活用し、どんな些細なことからも学び取ろうとする姿勢をもって、参加者自身が8日間のプログラムをより価値のあるものにしてくれました。今後、彼らが日本と大洋州の架け橋となり、活躍してくれることを期待しています。
▲厳島神社の大鳥居と記念撮影
▲報告会でアクションプランを発表
▲また再会することを約束し、帰国の途に