日本人大学生が見たパラオ
2023年2月13日から21日の8日間にわたり、日本から海洋保全や、観光学などを学ぶ大学生10名がパラオに派遣されました。「エコツーリズム・文化・歴史」をテーマに、パラオ国内のコロール州、アイライ州、ペリリュー島などで様々なパラオの姿に触れ、それぞれの視点からテーマを学んでもらいました。
コロール州では、パラオの過去から現在・未来を体感する様々な施設等を訪問。パラオのエコツーリズムに触れるリサイクルセンターやパラオ国際サンゴ礁センターを視察しました。リサイクルセンターでは所長の藤さんがパラオで活躍する姿に「他国で日本人が外国人として、この施設・仕組みを作りあげたことがすごい」などの声が挙がりました。また歴史を学ぶ機会として、ペリリュー島の訪問やベラウ国立博物館の視察をしました。「戦争が実際にあったことを実感できた」「パラオが出来た変遷を伺い知ることができた」との感想があり、パラオの歴史を知る機会となりました。
その他にも、シニアシチズンセンターやアイライ小学校を視察。
これらの訪問先ではパラオの文化や教育に触れることができました。シニアシチズンセンターでは、普段通われているお年寄りの方々が楽しむ「花札」を体験したり、日本の文化紹介として剣道や書道の披露をしたりしました。
また学生は地元文化紹介として、持参していた三重のお茶や沖縄のちんすこうを配り、お年寄りの方々は「美味しい」と言いながら笑顔で飲食していました。
アイライ小学校ではJICA海外協力隊の隊員の活動先として視察・授業体験を行いました。小学2年生の数学の授業に参加し、学生は小学生とペアを組み授業に参加。小学生がわからないところを教えたり、一緒にゲームで競ったりしました。その後の休み時間には、他クラスからも沢山の小学生が遊びきて、喋ったりじゃんけんをしたり…沢山の交流がありました。
またJICA海外協力隊の隊員から、隊員活動やパラオの教育についての説明があり、学生からはパラオと日本の教育の違いなどの質問などが出ました。
またこうした施設見学や文化交流に加え、高校訪問による学生との交流や、ホームビジットによる家族との交流も実施。
特にホームビジットでの経験は、それぞれの学生の心に色濃く残ったようで、ホストファミリーと過ごす時間の中で感じた事、体験した事、その経験をもとに考えた事などを、学生同士で語り合う姿も見られました。ホストファミリーとお別れの際はハグをしたり連絡先を交換したりしていました。
プログラム全体を通じ、参加した学生達は常に明るく積極的で、触れるひとつひとつのものから学びとろうとする意欲を持って接していました。訪問先では自ら説明を付け加えたり質問をしたりと、積極的に関係者と意見交換していました。夕食の振り返りの時間にはそれぞれ感じたことの積極的な共有もありました。頻繁にSNS発信をしている学生もおり、彼らのタスクを全うし、楽しみながら学びと交流を実践していました。